隔月刊『風景写真』の撮影会 レポート&講評会

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鈴木一雄さんと辿る、風景多彩な新緑の小国【1】【2】

【1】
今回の撮影会では、飯豊山麓の森で芽吹き始めたばかりのブナの巨木と
残雪を心ゆくまで撮影する……はずでした。
ところが、残雪があまりにも多く、その森に通じる道路が開通していなかったことから
急遽予定の変更を余儀なくされました。

そんな状況にも関わらず、小国に通って20年の鈴木さんが案内してくれたのは……

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小国町の横川ダムの畔。
湖から顔を出す新緑の木々と、太陽の光を受けてキラキラと輝く
湖面のさざ波のハーモニーが絶妙でした。


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翌日の早朝には樽口峠へ。到着してしばらくすると、
残雪の飯豊連峰の上空に不思議な形をした雲が現れました。
この雲の出現は、天気が崩れる前触れだったのでしょうか!?
というのも、この数十分後に夕立のような雨が突然降ってきたからです。


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山奥で撮影しているように見えますが、
実はこのカット、撮影会で泊まった梅花皮荘の脇から撮影したものです。
雨が激しくなったため樽口峠から宿に戻ったところ、
川霧が出ていたので急遽撮影を始めたのでした。

この続きのレポートは、次回お届けいたします。
参加者の皆さんが夢中で撮影したカタクリの群生地や、霧に霞むブナ林での撮影の様子を
お伝えいたしますので、ご期待ください!


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


【2】
お待たせしました!
小国撮影会レポートの第2弾です。


2日目の朝食後は、梅花皮荘から温身平方面へ。
本来ならばバスで飯豊山荘まで行けるのですが、今年は例年になく残雪が多く、
温身平へ通じる道路がまだ通行止めだったので徒歩で向かいました。
小雨が降る中をしばらく歩いていくと……。


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道路脇の残雪から、大量の冷気が滝のように流れ落ちていました。
豪雪地帯ならではの風景ですね。


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玉川には川霧が立ち込めていました。


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午後は一面に咲き乱れるカタクリの群生地へ。
「カタクリが撮れるとは思わなかった!」と、皆さん驚きながらも撮影に没頭!
鈴木さんは、その狙い方などを詳しくアドバイスしてくれました。


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いよいよ最終日です。
早朝は、霧に霞む独特の形をした岩山を撮影しました。
その後、新緑の渓谷に行くと、ここにも川霧が立ち込めていました。


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と、ここで鈴木さんのミニセミナーが突然始まりました。
ザックのレインカバーや色の違うタオルをスポット測光で測り、露出がどのように変化するかを
解説しているところです。


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最後はブナが生い茂る健康の森へ。
雨に濡れたブナ林に霧が湧き、参加者の皆さんは大喜び。
ブナの幹は濡れて黒々と光り、優しい色合いの新緑と相まって美しい風景を見せてくれました。


残雪の森には行けなかったものの、さまざまな被写体を撮影した皆さんの表情は満足げ。
内容の濃い充実した3日間となりました。
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# by fukei_photo-tour | 2011-06-29 11:30 | 撮影会レポート

辰野 清さんと行く春の伊那路、桜三昧の旅!【1】【2】

【1】
撮影会が行われる数日前、辰野さんとスタッフは大弱り。
それというのも、伊那谷の桜の開花が例年になく遅れていたからです。
しかし「早く咲いて!」という願いが通じたのか、それから暖かい日が続き、
撮影会当日には多くの桜が満開になりました。

まず最初に訪れたのは、宿がある中川村にほど近い飯田市。
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桜の脇に椿が寄り添う珍しい風景を撮影しました。


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撮影中は、辰野さんが一人一人丁寧に指導!
皆さんからは「わかりやすい」「疑問に思っていたことが解消した」との声が聞かれました。
その後、宿に戻り、辰野さんによるセミナーと
参加者の方々の作品添削を行って、一日目は終了しました。

翌日の早朝は、宿から5分の大草城趾公園での撮影です。
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ここは桜の大木が数多くある場所で、しだれ桜や八重桜など桜の種類もさまざま。


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夜半に降った雨が山間部では雪になっていたようです。
標高の高い中央アルプスの山肌は、うっすらと雪化粧していました。


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しだれ桜の若木も満開を迎えていました。

2日目の日中は南信州を代表する有名な桜を撮影しました。
そのレポートは近日中にお届けしますので、お楽しみに!


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


【2】
お待たせしました!
南信州撮影会のレポートの続きをお届けします。


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2日目は、まず高森町の松源寺へ向かいました。
広々とした境内には、数本の桜の大木が花を咲かせていました。


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その後、場所を移動して撮影したのは、満開のコブシの木。
「桜ばかりでは飽きてしまうので」という辰野さんならではの配慮です。

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午後に訪れた麻績の里では、満開を迎えた舞台桜と石塚桜が圧巻でした。
この舞台桜は樹齢350年のしだれ桜で、横に大きく広がる姿がとても印象的。


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舞台桜から数分歩くと、こんもりと盛り上がった小さな古墳の上に鎮座する
石塚桜が満開でした。澄んだ真っ青な空と桜のコントラストが実に見事!
絶好の撮影条件に恵まれ、参加者の皆さんはホクホク顔でした。


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夕方には高森町の瑠璃寺へ。この境内には、数多くの桜の古木があります。


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最終日の早朝は、吉瀬の桜へ。
夜が明けると、しだれ桜の背後に聳える残雪の中央アルプスが
モルゲンロートに染まりました。


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朝食後に訪れたのは、やはり残雪の山々を背景に咲く満開の桜。
山々に囲まれた信州らしい風景です。

最後は駒ヶ根で可憐なスイセンを撮って、3日間の撮影会を締めくくりました。
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# by fukei_photo-tour | 2011-06-22 16:17 | 撮影会レポート

米 美知子さんと行く常磐路、御来光と紅葉の渓谷

1泊2日で開催された「米 美知子さんと行く常磐路、御来光と紅葉の渓谷」。
茨城の渓谷の紅葉や、大洗海岸の日の出をめぐる撮影会です。

24日の朝に東京を発った一行は、常磐道を北上し
まず最初に紅葉の名所として名高い花貫渓谷へ向かいました。

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対岸の紅葉を撮影する皆さん。渓谷に光が差し込み、立体感のある風景が撮れました。


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渓谷の一角に広がっていたのは、落ち葉の絨毯。
色鮮やかな紅葉との組み合わせが、とてもフォトジェニックでした。


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清らかな流れが特徴の花貫渓谷。渓谷沿いに遊歩道があるので、
気軽に散策しながら撮影できました。

翌日は大洗海岸へ。
海に目を向けると、そこには前日の穏やかな天気からはまったく想像できない
“絶景”が広がっていました。

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岩礁に立つ「神磯の鳥居」を飲み込まんばかりに次々と押し寄せる大波。


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しばらくすると、今度は波間から“けあらし”が立ち上り始めました。
予想もしなかった風景に出合い、参加者の皆さんは早朝から大興奮!


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太陽が高く昇るにつれ海は一面黄金色に染まり、
皆さんからは「キリがない!」との嬉しい悲鳴が。
それでも波が打ちつける瞬間や、海鳥が海上を飛ぶタイミングを見計らって
数多くのシャッターを切っていました。


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宿を出発して、次に向かったのは下滝。
黄色や橙色に染まったモミジが、滝の周囲を美しく染めていました。


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ご覧の通り展望台は段状になっているので、思い思いの場所を選んで撮影できました。


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数段にわかれて流れる滝と紅葉したモミジの組み合わせは、まさに“日本の美”。
撮影時間を延長して、ゆっくりと撮影しました。

思わぬ出合に恵まれて、帰りの皆さんの表情はとてもにこやか。
感動の余韻に浸りながら、東京へと向かったのでした。
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# by fukei_photo-tour | 2011-06-16 15:47 | 撮影会レポート

山口高志×風景写真“ 塾” in 伊豆市2011[早春]

2月に伊豆で開催された、撮影会のレポートをお届けします。
この時期になると、伊豆半島は早くも春の彩りに包まれます。
その代名詞とも言えるのが「河津桜」です。

今回はその「河津桜」の撮影が一番の目的ですが、まず初日は伊豆半島内陸部にある
月ヶ瀬梅林へ行きました。

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ピンク色の花をつけて可憐に咲く梅。
その傍らには、スイセンが植えられていました。


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山口さん(中央)が、撮影した画像を皆さんに見せているところです。
液晶モニターが反射して見にくくならないように、被り布を使用しています。
プロ写真家ならではのアイデアですね。


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宿に戻ってからは、セミナーと皆さんの作品の添削指導がスタートしました。
セミナーでは、山口さんが数日前に下見をしたときに撮影した写真をプロジェクターで上映。
被写体の狙い方やフレーミングなどを詳しく解説してくれました。

2日目は、いよいよ河津桜の撮影です。

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まずは、菜の花畑で早朝撮影を開始。


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そして、お待ちかねの河津桜が咲く下賀茂温泉へ。
雨が降ったおかげで、桜や菜の花の色はよりいっそう艶やかになりました。


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午後は伊豆半島の先端部にある石廊崎へ。荒々しい海岸風景が続きます。


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雨が降りやみ天気が回復した夕方は、天城トンネル付近でカツラの巨木などを撮影しました。


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最終日の早朝は達磨山へ。
朝日が山肌を照らしたものの、あいにくと雲が垂れ込め、目の前に見えるはずの富士山は雲の中。


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ところがしばらくすると、雲が取れて富士山がその雄姿を見せてくれました。
ここぞとばかりに、皆さんは夢中でシャッターを押していました。


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最後に訪れた修善寺梅林。紅白の梅林が光を浴びて、美しく輝いていました。

「花あり、海あり、山あり」の三拍子揃った多彩な伊豆の風景を満喫した3日間となりました。
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# by fukei_photo-tour | 2011-06-16 13:43 | 撮影会レポート

鈴木一雄×風景写真“塾” in小国町 2010[秋]


例年の10月下旬であれば、見渡す限り美しい秋色に染まる小国の山々。
ところが今年は紅葉の色づきが遅く、一週間前に現地に確認すると「木々はまだ青々としています」。
さらに台風も近づき、不安な気持ちで現地に到着しました。

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しかし結局、それは取り越し苦労に過ぎませんでした。
数日間続いた冷え込みで急速に木々は色づき、期間中に雨が降ったのは数時間程度と
天気も上々。


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樽口峠では、新雪の飯豊連峰の上空に形のきれいなうろこ雲が次々と現れ、
予想もしていなかった秋と冬の共演シーンを皆さんは夢中で撮影していました。


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大風景を前に、鈴木さんの指導にも熱が入ります。


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期間中にはPENTAX 645Dの貸し出しも行われました。
今までにカメラ店などで触ったことはあっても、小国の雄大な風景を前に実際に撮影できるとあって
皆さんに大人気でした。


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 秋空から雨に煙るブナ林まで、さまざまな表情を見せてくれた小国の風景。
「どんな時でも状況に応じて狙いを変えて撮る」と言った鈴木さんの言葉がとても印象的でした。
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# by fukei_photo-tour | 2011-06-16 11:27 | 撮影会レポート

山口高志×風景写真“ 塾” in 伊豆市2011[早春]

2月下旬に開催された「山口高志×風景写真“ 塾” in 伊豆市」では、
河津桜をはじめ一面に咲く菜の花や梅林など、
色鮮やかな春の彩りを満喫しました。
「WEB講評会」では、参加者の皆さんが期間中に撮影した写真の中から、
講師の山口高志さんが一枚を選んでコメントします。

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天野善正さん 「無題」
今回送っていただいたすべての作品の画面構成がとても纏まっています。中でもこの旧天城トンネルは他の作品と雰囲気が異なり、終日の雨により、よい具合に路面が濡光っているのも幸いしました。下田へ向う出口を僅かに覗かせ、そこへ引き込むようなランタンの連なりが旅情を誘います。タイトルは「氷雨の天城越へ」とでもつけましょう。

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粟野陽子さん 「春香」
下賀茂青野川畔に開かれた菜の花畑から、菜の花特有の強い花の香りが漂うようです。春の雨をたっぷり含んだ潤い感も伝わります。川堤の雨霧に霞んだ雰囲気も上々です。が、その上部に覗く民家群をもう少し隠すと、いっそう情趣が増します。しゃがみ込んでローアングルを取れば、目立たなくなります。


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市川貴史さん  「梅の丘」
撮影時の天候をうまく活かして撮影した作品で、伊豆の雰囲気がよく感じられます。この作品は咲き始めの白梅をモチーフとして、伊豆連山特有の穏やかな斜面に咲く白梅の慎ましさをよく伝えています。日の陰った物寂た背景との絡みで、枯れ草の斜面に射す一条の輝きが画面を引き締めています。

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中野達也さん 「桜燈の里」
すべての作品に作者独自の視点や撮影姿勢が窺え、纏まりがあります。本作品にもそれが現れていて、下賀茂南のカワヅザクラ堤の情景をよく伝えています。並木の上部に上がる湯煙を捉えるタイミングがよく、湯の街らしさが窺えます。左下方の歩道の奥をもう少し覗かせると、いっそう川畔の風情を感じます。

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武笠健次さん 「無題」
荒れ模様の天候を活かし、スケール感に満ちた奥石廊崎の景観的特徴をよく引き出されました。画面のメインであるジグザグに折り重なる枯れ草原と、遠くに覗く岬や島との大小のバランスがよく調整されています。それにより、断崖に傾れ込む茅原の落差や遠近を感じます。
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# by fukei_photo-tour | 2011-05-16 14:55 | WEB講評会

第10回写会「米 美知子さんと行く御来光と紅葉の渓谷」

11月下旬に茨城で開催された「第10回写会」。
花貫渓谷の紅葉やモミジに彩られた滝など秋の紅葉を満喫したほか、
早朝に訪れた大洗海岸では、大波が岩礁に立つ鳥居に打ちつける
めったに見ることのできないシーンに巡り会うことができました。
「WEB講評会」では、参加者の皆さんが期間中に撮影した写真の中から、講師の米 美知子さんが
一枚を選んでコメントします。


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「冬波高く」 舘岡保夫さん
大波が岩に当たり砕け散る瞬間を、的確なフレーミングとシャッタースピードで捉えました。鳥居を入れたことで波の大きさがよく表現されています。うろこ雲のおかげで、空の表情がとても豊かに描かれました。


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「錦秋」 関原万里子さん
まだ赤い葉を残す木をポイントにして、縦位置でうまくフレーミングしています。画面の中に入れる色
を整理したことで、落ち着いた晩秋の渓谷美が上手に表現されています。


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「湖上の銀河」 小原隆史さん
ダム湖の立ち枯れの木をポイントに、風で煌めく湖面の表情をいいフレーミングで捉えています。
湖面の煌めきを「銀河」としたタイトルも、お洒落で素敵ですね。



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「一瞬の幻想」 松村直人さん
立ち昇る海霧が太陽の光でオレンジ色に輝く瞬間を捉えた作品で、とても幻想的です。手前の岩の入れ方がよく、波の立ち上がるタイミングをきちんと見計らってシャッターを切ったところがいいと思います。


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「風津波」 瀬野ヨシ子さん
荒れる波の向こうから昇る朝日が「ダルマ太陽」になった瞬間を逃さず、上手に捉えています。海は霧で霞んでいるのですが、鳥居はしっかり見えているので画面にメリハリがよく出ています。


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「赤いじゅうたん」 川島加代子さん
赤いモミジで埋め尽くされた様子は、まさに「赤いじゅうたん」ですね。縦位置で形のいい木とその根を
うまく配して、平坦になりやすい画面に変化を持たせています。



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「燃える海」 草苅幹夫さん
日の出後に高く昇った太陽の強い光を利用して、金色に輝く力強い海を表現しています。めったに見られない
好条件の中、いいタイミングで捉えて動感のある作品になりました。



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「渓谷の秋」 渡辺 淳さん
花貫渓谷の晩秋美を縦位置で上手にフレーミングしています。画面中央下の流れる水面の部分に、
わずかですが空の青色を入れたことが心憎いポイントになっています。



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「紅葉の笠」 渡邊善也さん
色づいた黄色いカエデと特徴のある苔むした枝をバランスよく配して、美しい秋の景色を
表現しています。黄葉の後ろを流れる滝の音が聞こえてきそうな作品です。



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「満水のダムを彩る」 大久保 俊さん
青空を映した水面とオレンジ色の紅葉の対比が美しいですね。お持ちのカメラの1:1の
フォーマットをうまく活かした、絵心あるフレーミングになっています。



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「鳥居に挑む波と朝日」 野口制治さん
海霧が立ち昇る水平線から顔を出した太陽がダルマの形になったタイミングで、シャッターを切っている
のがいいですね。手前の岩の上で赤く光る潮だまりや、波打ち際の曲線をうまく活かしています。



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「湖面に咲く」 鈴木啓二朗さん
ダム湖の青色とオレンジ色の葉の色彩が美しい作品です。背景の湖面のさざ波が画面に変化を
もたらし、落ち着いた中にも静かな動感が感じられます。

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# by fukei_photo-tour | 2011-02-16 19:57 | WEB講評会

鈴木一雄×風景写真“塾” in小国町 2010[秋]

10月末に小国町で開催された風景写真“塾”。
今年は紅葉の色づきが例年より多少遅かったものの、
一面に広がるススキ野原や新雪の飯豊連峰、そして不意に現れた空一面に広がる鱗雲など
数多くのシーンに巡り会うことができました。
「WEB講評会」では、参加者の方が期間中に撮影した写真の中から、講師の鈴木一雄さんが一枚を選んでコメントします。


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「もの想う秋」斉藤紀子さん
紅葉の渓谷の風情がとてもいいですね。モミジの色を中心とした紅葉の彩りが魅力的です。川の中にある岩をうまく配して、とてもバランスのいいフレーミングをしました。若干アンダー気味の露出が紅葉の色合いをうまく引き出しています。


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池田和子さん
特徴のある秋の空の表情を大胆に捉えています。広角レンズで迷うことなく空を大きく入れて、下部にススキと飯豊連峰を少しだけ入れたフレーミングが絶妙です。雲が露出オーバーにならないように、かつススキや遠景の山々がアンダーにならないような露出もいいと思います。


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「キラキラ」目黒太郎さん
思い切って手前のススキをしっかり入れて、遠景に雪山を少しだけ入れた構成がいいですね。逆光でススキの輝きをうまく引き出しています。秋風による被写体ブレを活かしたところがこの作品の力になりました。風を嫌うのではなく、風を活かして画面に動きを出したことがよかったと思います。


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「すすき」千葉慶胤さん
ポジションの取り方がいいですね。ススキとキハダの紅葉が一番印象的に表現できるポジションを取っています。画面構成やフレーミングもこれでいいと思います。露出も適正で、逆光をうまく活かしました。秋の風情がとてもよく感じられます。


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「早暁の旋律」柳沼秀雄さん
画面から力強さが溢れています。手前の流れを主役として描き、背景を脇役としてうまくまとめました。撮影ポジションの取り方とレンズワークが上手です。手前の流れはシャッタースピードをあまり遅くせず、ある程度の早さを確保したことで躍動感が伝わってきます。少しアンダー気味の露出も、早朝の雰囲気が感じられていいと思います。


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「秋色」木村俊三さん
ほとんどの人が気がつかないところにカメラを向けた、被写体の選び方がとてもよかったです。赤や黄色、緑、オレンジなどの木々のさまざまな色合いが、まるで協奏曲を奏でているようです。静かな画面からは、魅力たっぷりの音色が聞こえてきます。葉の表面にほどよく反射を残しているのもいいですね。


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「峠の木」吉田 仁さん
紅葉したキハダの木立をしっかりと捉えながら、ススキと秋の雲を脇役としてうまく画面をまとめました。真正面から向かい合った姿勢がいいですね。画面構成や露出、ポジションの取り方もいいと思います。秋の空気感がとてもよく伝わってくる作品です。


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「色づく里山小国」金田 茂さん
飯豊連峰をはじめとした山々に囲まれた小国の季節感をしっかりと捉えましたね。山里の彩りをこの一枚にうまく表現しています。ガスのかかった画面上部の山の入れ方もよく、スケール感が感じられ、見ていて気持ちのいい作品です。露出も適正です。


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「夜明け待つ」草苅幹夫さん
夜明け前の長時間露出の世界を、とてもうまく活かして撮りましたね。渓流の流れから遠くの飯豊連峰まで、青白い独特の雰囲気でまとめています。ピントや被写界深度の取り方も十分で、作品としての完成度はかなり高いです。ガスが流れている山の風情もいいと思います。


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小池福子さん
ブナの森の風情をしっかりと捉えています。雑然とした森の中は写真で捉えるとなかなか難しいのですが、この作品は3本のブナを堂々と真ん中に配し、周囲の雰囲気もしっかりと表現しました。その時の状況を素直に受け入れて捉えた森の風情が、この作品の力になっています。
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# by fukei_photo-tour | 2011-01-25 11:34 | WEB講評会

【WEB講評会】辰野 清×風景写真“塾”in長野 2010[秋]

国内でも指折りの紅葉名所として知られる乗鞍・蓼科。
10月に開催された風景写真“塾”では、乗鞍の大スケールの紅葉風景や
蓼科の水風景など、さまざまなシーンを撮影することができました。
「WEB講評会」では、参加者の方が期間中に撮影した写真の中から、講師の辰野清さんが一枚を選んでコメントします。

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「瞬」後藤慶子さん
抜けるような秋の青空をバックに、弾けたポップコーンのような雲の形がいっそう爽やかさを盛り上げていますね。広角レンズでPLフィルターを使用すると、通常はPLムラが出やすい場面ですが、順光の空を配したことで自然な描写となりました。また、扱いは少ないのですが、手前に黄葉を入れたことで秋の季節感が助長されました。


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「やすらぎの時」黒澤泰弘さん
静寂感が漂う山湖のほとりでも、穏やかに秋は移行しています。湖面に落ちたまだ鮮やかな落ち葉も魅力ですが、むしろ黒澤さんは背景の投影された枝のシルエットと、わずかな冷気を感じる山肌の雰囲気に時候の思いを感じられたのでしょう。そのような心象を大切にしてシャッターを切った気持ちが伝わる作品です。

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「黄葉」太田裕紀子さん
山肌を彩る鮮やかなダケカンバの黄葉とナナカマドの赤色に、一足季節が早い裸木のラインをバランスよく組み合わせています。光の選択も的確で、微妙なトーンをもって秋の時間の経過を描いています。一会のイメージを大切にして、根強く光のタイミングを待った成果が写真に表れています。

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「無題」大谷昌子さん
倒れて朽ちていく木々はよく題材になりますが、この作品は苦境に耐えながらも頑なに生きることにこだわっている大樹の姿を、斬新なカットで誇張したところに共感を覚えました。緑色の葉の持つ生命力への誘導も、ここでは効果的に働いています。周囲がすでに秋色であったなら、ここまでの活力は描けなかったでしょう。

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「無題」野口昭一さん
美しい白樺のラインと湖面の朝靄によって清楚な雰囲気が写真から漂っています。また、控えめに配した一本の紅葉に乙女の可憐さを感じるのはなぜでしょうか。雑然としてしまいそうな白樺の分量を、左右の微妙なアングルの移動で解消しています。明るめに表現されたことも絵画的で好感が持てました。

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「小さな命」奥 祥太郎さん
背景の森に憧れや希望を描いているような若木の想いが想像できる写真です。ここでの生育は困難なのでしょうが、ファインダーを通して精一杯秋を演じている健気な姿に、作者はエールを送ったのでしょう。目につく背景の白樺のラインを上手に配して、小さな主役を引き立てたアングルも秀逸です。

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「無題」常峰利次さん
水辺に佇む2本の白樺を、どことなくメルヘン調に仕上げた独創性を評価しました。それは前ボケに入れた紅葉の効果も大きく、奥を覗くような構成術によって主役の存在と穏やかな時間の流れに心が安らぎます。背景との光の扱いにもうまさを感じますが、画面構成からも“常峰ワールド”を感じる作品です。
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# by fukei_photo-tour | 2010-12-17 22:04 | WEB講評会

斎藤友覧スクール「但馬の巨木と清流のバイカモを撮る」 撮影会レポート

[撮影場所]
21日:猿尾滝、別宮
22日:貫田、バイカモ公園、和池、兎和野


「但馬は魅力的ですよ」とは出発前の斎藤さん。
被写体が思いのほか豊富で変化に富んだ撮影が楽しめる、というのです。

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その言葉通り、新温泉町のバイカモ群生地に着くと、
愛くるしいバイカモが川幅いっぱいに広がる素晴らしい光景が広がっていました。
地元の方いわく、「今年は10年ぶりの当たり年」。


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但馬高原では樹齢1,000年の「和池の大カツラ」が、
千年水と呼ばれる湧水を跨ぐようにそびえ立つ珍しい姿を披露してくれました。


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こちらは日本の滝100選の猿尾滝。
滝に小さな虹が現れたり、対岸の緑が水に映り込んだりと、さまざまなカットを撮影できました。


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意外と知られていませんが、但馬の山間部にはいくつもの美しい棚田があります。
一行が早朝に訪れたときには、美しい朝焼けに出合えました。


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参加者の方に熱心にアドバイスする斎藤さん。


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最終日は、あいにく雨風が強まったため撮影を中止し、
急遽室内で斎藤さんによるフィルターワークを解説するセミナーが開かれました。
その話を熱心に聞き入っていた皆さん、終了後には今までの疑問が解消したようで、
天気とは裏腹にその表情は晴れ晴れ。

次回の斎藤友覧スクールの問い合わせも相次ぐなど、大好評のうちに終了しました。
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# by fukei_photo-tour | 2010-11-12 11:59 | 撮影会レポート
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『風景写真』の撮影会です


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